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国縫(くんぬい)漁港

10年の歳月を経て、1994年に完成した「国縫漁港」。

美しいだけでなく、人と自然にやさしい、全国初の「ワイングラス型漁港」は、水産庁の主導で試験的に計画されたものです。

国縫地区は特に干満の差が激しい地域で、大潮の時期には海岸が150mも現れ、港がつくられる前は、漁船の揚げ下ろしには大変な苦労が必要でした。

また、噴火湾の最奥部に位置し、少しの風で波浪が大きくなるため、漁港を要する他の地域に比べて、漁にでられる日数が大幅に少なかったのです。

しかし、この内浦湾のように遠浅の砂浜海岸にある漁港では、波に運ばれてくる砂で船が通れなくなることがないよう、港を維持するために多額の費用が必要でした。

また海岸に作られた人工物は、波の自然な移動を妨げるため、周辺の海浜にも悪影響を及ぼすことがあります。

そのような問題点を解決するため、工学的な計算に基づいて作られたのがこの人工島式漁港です。

防波堤が浜から離れた位置にあるため、砂浜を消失することなく、またなめらかな曲線でつくられた形状は海流に与える悪影響も最小限に押えます。

また、穏やかになった背後の海は、浅海生物を育む場となることが期待されています。


●港ができる前

船にロープをかけ家族総出で直接砂浜に引き上げています。船のすべりをよくするために下に敷く板は、一枚20〜30kg

もありました。

特に、厳冬期には危険と背中合せの危険な作業だったのです。