7.『埋れ木』

解説戦後開拓の困難

 明治期よりもなお厳しい条件に入植した人々がいた。開礎以来果たせなかった夢を成就した人々がいた。

 平里開拓に入った沖縄の人々は、戦争に翻弄されたのだった。終戦のわずか3日後、長万部に着いた彼らに与えられたのは、平里に広がる泥炭の原野であった。その上になれない吹雪や異郷へのとまどい。それでも彼らは必至でこの泥炭と戦った。

 一方、静狩原野の開拓は待望のことであった。戦中、いや歴史をさかのぼれば開礎以前から、この平坦部の開拓を誰もが思っていたのだ。しかし湿地だけに、大規模な排水をしない限り、個人の夢は受け付けない。町を挙げての静狩開拓は4年の歳月をかけた自然との大規模な戦いであった。ゆえに排水による予想以上の泥炭沈下など、顔色を失うような経過も数知れなかった。

 他にも、戦後の開拓に長万部に入った人は数多い。そしてそれぞれの苦労の日々がある。そんな日々が一段落した昭和30年。平里の人々も根株除去の終わりが見えたころ。町は突然の温泉噴出に沸き上がった。それは戦後に新たな希望を感じさせた温泉であった。

 一方、戦後開拓など苦闘の続いた農業は、やがて昭和40年代に入り、酪農への転換や集約による規模拡大が進み、ようやく安定が得られていく。
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