0.プロローグ『オシャマンペ』 解説

オシャマンベ地名由来


 オシャマンベ(長万部)の名は古く、すでに17世紀には、松前藩略奪経営に怒ったアイヌたちの蜂起=「シャクシャインの戦い」の戦記等に、決戦場となったクンヌイ(国縫)とともに記されている。

その名は道内の多くの地名同様アイヌ語に由来し、直訳すると「オ(川口)シャマンペ(鰈)」、すなわち「鰈(カレイ)のたくさんとれる川口」となる。
 すでにそれ以前から国縫あたりには、国縫川上流の砂金地に入る和人集落があったというから、やがて和人たちもアイヌの人々の呼び方で自然に呼び習わすようになったものであろう。

 また「ここの山に昔から雪解けのころカレイの形に雪が残るので、これが地名になった」という説もある。実際に山の雪がカレイ形に残るかは別として、この説には本編にあるようなアイヌの人々に伝わる伝説が影響を与えている。

 なおこの伝説により、写万部山は「ウパシシャマンペ」と呼ばれていたとのことだ。

 ウパシとは、雪のことである。